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【パソコン快適活用術】Adobe製品とウィルス対策ソフトを最新版に更新しよう

今年4月から蔓延したGENOウィルスは、Webサーバを汚染してそのサイトを閲覧しただけで、 Adobe Readerや Adobe Flashの脆弱性を利用して感染を拡大するものだが、今般、アダルトサイトを中心に同じくAdobe Readerの脆弱性を利用して感染を拡大するウィルスが大量発生している。

これらのサイトはSEO対策(検索エンジン最適化)がしっかりと行われており、検索するとかなり上位に登場するとともに、サイトのドメイン名もそれらしい名前が付されているので、だまされやすくなっている。

ユーザーがアダルトサイトのページを開いた瞬間に、Acrobatのプラグインが中国に置かれているサーバーからPDFを読み込もうとして、実際はウイルスをロードする。

Adobe製品は危険であるというイメージが持たれることがあるが、Adobe製品のプラットフォームが狙われているのは、プログラム実行環境を含んでいることと、正当なファイルに偽装しやすいことがその理由である。

対策はいつのときも同じく、製品のアップデート及びウィルス対策ソフトの最新版への更新である。そして、この種のウィルスは圧縮ファイルの形を取ることによって、悪意のコードを隠しているので、ウィルス対策ソフトの検索対象から、圧縮ファイルを除外しないように設定しておく必要がある。

動作が軽くなるという理由で、セキュリティ設定を甘くしないよう注意が必要だ。設定によって動作が軽くなるのはおおむね気分的なものである。パソコンの動作が重い理由は他にあることが多い。

家の防犯をするのに、監視カメラを設置しておいて、カギをかけないようなセキュリティ設定が、パソコンの世界ではよく見られる。もちろん、監視カメラは必須ではなく、カギが必須なのである。

(TechinsightJapan編集部 真田裕一)