writer : techinsight

【パソコン快適活用術】2011年IPアドレスが枯渇する日。次世代IPネットワークへスムースに移行するためのソリューションを探せ。

パソコンがネットに接続するためには、IPアドレスという識別番号を割り当てる必要がある。パーソナル用途においては、ルーターが自動的に割り当てるのであまり意識することはないが、インターネットの急速な広がりに加えて、IP電話などの普及が進み、割り当てできる数が急速に枯渇してきている。

試算によれば2011年には新規の割当ができなくなるという予測が立てられている。IPアドレスがなければネットには接続できない。そこで、現在の仕様であるIPv4のアドレスの桁数を4倍に増やすことで、無尽蔵なIPアドレスが割り当てられるIPv6という仕様への移行が急務となっている。

移行作業には予算と手間がかかるが、これを最小限に抑えつつ安定した移行サービスを提供しているのが、ブルーコートである。


IPv4で割り当てできる数は約40億アドレスである。しかし、理論的に40億全部を使えるわけではないので、実数はもっと少なく、世界中で使われるネットワーク機器をカバーすることは事実上不可能だ。
しかし、これをIPv6に移行した場合「40兆の1兆倍の1兆倍」という“天文学的な”数字のアドレスが使えることになる。

これによって、パソコンやサーバーなどだけではなく、世界中の冷蔵庫から病院の医療器具にいたるまであらゆる機械をネットワークに接続できる。

さらに、IPv4では、ネットワークの経路をルーターで細かく指定して、いくつものルーターを参照しながら、ネットに接続しているのに対して、IPv6のアドレスは、経路情報そのものを含んでいるので、ネットワーク管理が容易になる。

また、コンプライアンスの確保の面でも、IPv6に移行するメリットは大きい。IPv4では、内部ネットワークから外部ネットワークに対して行ったアクションは、インターネット側からは見えないが、IPv6に移行すれば、すべてのホスト(端末)がオープンとなり、可視化されるので、情報漏えい事故などが起きた場合に、ただちに発信元を特定して、対処できるのである。

このようにIPv6への移行は近い将来避けて通れない作業である。
しかし、一斉移行をするには膨大な手間と経費が必要となり、準備期間を十分に取った上で、リハーサルの後本番という流れになる。これでは予算と人員を確保するだけでも大変である。

2011年はもうすぐそこまで来ている。編集部ではこの「2011年問題」をスムーズに乗り切るためのソリューションを調査した。
そこで白羽の矢が立ったのが、ブルーコートのインテリジェントなIPv6対応プロキシ・アプライアンスだった。
ブルーコートのインテリジェントなIPv6対応プロキシ・アプライアンスは、既存のネットワークやアプリケーションの設定を変更せずに、低コストかつ円滑な移行を実現する。

ブルーコートでは、6月10日(水)から12日(金)まで幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2009」の会場で実施されたネットワーク相互接続デモ「ShowNet」において、IPv4からIPv6への移行の実演を行った。

今年の「ShowNet」では特に、「IPv4の枯渇とIPv6への移行」、「ネットワークの仮想化」、「クラウドコンピューティング」、「グリーン/エコロジ」といった、差し迫っている問題への具体的な答えと、ネットワークの世界において旬とも言えるキーワードの『実体』をリアルなデモンストレーションを通して発表した。

日夜、企業のインフラを支えているIT部門のエンジニアは、業務に必要な予算措置要求が経営層に通らず、技術用語の説明にも困難を感じていることが多い。同社のデモンストレーションが、エンジニアの人々が置かれている状況を代弁することにもつながるだろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)